今時どのくらい珍しいのかわからないけれど
わたしもたぶん見ちゃいましたね、UFO
現在、齢を重ねてそこそこにシボシボの私が
まだピチピチより更に手前の
ピチピチピチピチくらいだった中学生時代のことなので結構な昔話
ゆえにドローンの見間違いではないでしょう
目撃した場所は自宅
うちは親が転勤族だったので、小学校は3つ、中学校も3つと
けっこう東から西へいろんな土地に移り住んだのだけども
当時住んでたのは、地方中核都市の「ちょ田舎」の少し古めの1軒屋
その家の屋根がすごくいい具合だった
2階の兄の部屋の窓を開けると、1階の屋根が
どうぞ寝てくださいと言わんばかりに広がっている構造
近隣にはそこそこに家が立ち並んでいたのだけども
これまた絶妙に庭の木々に阻まれて素敵に私的スペースになっとるのです
学校から帰るとひとまずそこで寝転んで
毎日ボ～ッと空を見ていた
お年頃、今で言う中二病のわたしはそこで何を考えていたんだろう
1階の母から「ごはんだよ」or「ごはん作るの手伝って」コールがかかるまでの
至福のまったりタイム
そんなある日のこと
いつものルーティーンで、いつものポジションに仰向けに転がっていた時のこと
何やら下から視界に入ってくるものがあるではないですか
ボヨヨヨン‥‥ボヨヨヨン‥‥
星が瞬き始めてすっかり日が落ちた空を
オレンジ色の光の玉がものすごくゆっくりと
視界の下から上へと縦断していく
はっきりと強く伝わってくる振動音から
かなり近いところにいるらしいことがわかる
少なくともそいつは背景に広がる空の雲なんかよりは
ずっと手前を飛んでるわけです
へ？ どういうこと？
えーーーーーーーーーーーー
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ーー（思考停止中）ーーーー
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ーーーーーーーーーーーっと、、、、
なんだあれ？！
ちょうど視界から消えたところで
振動音がピタリと止んだので
恐る恐る身体を起こして振り返ってみると
そこにあるのは
夜のしじまだけだった
その後自分がどうしたのか、なぜか記憶がない
そんなびっくりなものを目撃して
夕飯時に家族に話したりはしなかったんだろうか
憶えているのは次の日学校で友人たちには話したこと
「やばいら、それ」
「UFOだら」
最初こそみんな私と同じくらいの熱量で驚き怪しみ反応してくれたけども
わたしたちの会話を近くで聞いていた秀才君の
「それ、人工衛星だに」
の一言と、それに被せてちょうどよく鳴った始業のチャイムで
完全にこの話は終了してしまった
私も私で
人工衛星ってあんなに近くを飛んでるものなんだ？？
と無理やりでも納得してしまう頭の易しい娘だった
数年後、もう一度その謎のオレンジを
今度は数人で見ることになるのだけども
その時のお話もまたいつか
